角中も認めさせた上沢
個人的に困るマリーンズ対上沢先発ゲーム…高橋の方はローテから外れたので、いいけど。
現在防御率1位の実力を雨中のマリンでもいかんなく発揮した。
角中が対戦した印象をスポーツ紙で語っていたが、昨年までにはない部分として「カットボールを結構使っている」ことと、「トラックマンのデータ的にも一番いい。球速は速くないけどスピン量が多いからガンより来ている」といった部分を指摘していた。
おそらくカットボールは主に左打者に対して投げていると思われる。特に角中は内角の厳しいコースにも手を出しがちなので、少ない球数で牛耳ろうと思えばカットボールは(彼に対して)相当有効な球種。右打者に対してはそこまで多く放っているわけではないので、「いい左バッター用」に磨いてきた球種だろう。
千葉テレビの解説クラさんが面白いことを言っていた。「カーブとスライダーが両方いい投手は(歴史的に見て)いない。でもカットボールが浸透してきたことによって、カーブとカットボールが両方いい投手が出て来た」まあカーブとスライダー両方いい投手なんて相当いそうな部分は置いておいて(笑)、言いたいことは判る。また純然たるクラシカルなオーバースローは現代野球では珍しいが、上沢はひじの畳み方がうまいので、それを可能にしているとも。プロに入る時も柔らかい肘の使い方に一部注目されていたところがあったけど、右腕にメスを入れた後、それが一気に開花した。
8回裏、雨が激しくなってきて、さすがの上沢も思うように制球出来ないような状態になっていた。それでも無死3塁という状況で代打ドミンゲスに対して、カウントを悪くしながらも、最後はフルカウントからのカーブで三振。1死1,3塁、1塁に代走を送り、攻撃側は何でもできる状況で好調荻野を迎えたので、「一気に同点に追いつく可能性まであるな、このマウンドコンディションなら…」と思いながら見ていた。荻野にもフルカウントからカーブを投げ込み見逃し三振。代走が出ているというシチュエーションを考えると、なかなか選択できない球種。意表をついた部分もあるけど、そのボールで、しっかりフルカウントからバッターに振らせたり、見逃し三振に切って取れる制球力・度胸に目を見張るものがある。
メジャーで大活躍中の大谷翔平のことを「アイツはクソガキ」と呼ぶぐらいの仲。その活躍には刺激を受けているだろう。フォーシームのスピン量、あらゆる球種でストライクが取れる制球力、そして困難な状況でも崩れないメンタル…これはひょっとすると、ひょっとするかも?(最近のメジャーのスカウトの注目ポイントに合致する)
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