両軍1死満塁の大チャンスを潰したその先に…
昨日の試合は雨で断続的に中断しながらも、最後まで、それも延長10回まで行われた。雨の中断がなくなった5回あたりから最後まで視聴。その時点でスコアは1-2だった。
すっかりカード頭を任せられる状態に戻った石川が、本日も好投。ブラッシュに一発は浴びたものの、それ以外はほぼ完ぺき。シンカーが浮くことも殆どなくなり、カットボール共々、右左満遍なく抑えられる要素が揃った。ゴロよりフライアウトが多いのも特徴で、真っすぐの軌道と変化球のコンビネーションがいい証拠でもあるだろう。
マリーンズも岸の前に5回まで1点に抑えられた。その1点はやはり「岸キラー」の大地が叩き出したものだった。今年は6-2の.333だが、
2018 10-2 .200
2017 12-6 .500 本塁打3
2016 10-5 .500
2015 6-3 .500
2015年-2017年にかけては毎年5割、カモ中のカモにしまくってきた。2017年なんて、チームは貧打でどん底に沈んだシーズンなのに、岸からだけでホームラン3本も稼いでいる。今年も岸からの「お中元」が届いて良かったね、大地。
ハーマンの代わりっぱなにマーティンが逆方向にアーチを掛け同点に追いつく。初球から相手のウイニングショット(ナックルカーブ)を狙って、しっかりスイングすることが出来るこの選手はやはり魅力的だ。殆どファーストストライクから積極的に手を出しに行ってるんじゃないだろうか?相手投手の情報を綿密に仕入れているみたいだし、狙い球も的確なのだろう。じゃなければ、あれだけ振り切れない。
その後ゲームは膠着状態に陥るが、両軍中継ぎが踏ん張ったとも言えるし、あと一歩で得点出来たとも言える微妙なものだった。マリーンズ側は8回表にマーティン死球、角中、奨吾の連続安打で1死満塁のチャンスを得るが、続くレアードが0-2から3-2まで行き、森原にプレッシャーをかけられたのだが、ここはあえなく三振に終わる。続く平沢のところで切り札の清田を出すも、初球ショートゴロで勝ち越しのチャンスを潰した。すると今度はイーグルスが9回裏に1死満塁のチャンス。スタメンマスクで打率1割台の太田をそのまま打席に向かわせたところで「くせぇーなぁ」とは感じる。でも満塁なのでフォースプレーでOK、スクイズはしにくいところなんだが…先週にも決勝のセーフティースクイズを決められた打者でもある。バントに自信がありそうなコメントも出していたし…と思ったところで2球目に3塁走者代走の田中和基が飛び出し、3本間に挟まれた。太田の方は強振していた。スローで見ると2塁走者の渡邊もスタートを切っていたので、明らかにスーサイドスクイズのサインが出ていたものと思われる。いわゆる満塁でのサヨナラスクイズ狙いという大胆な作戦だったのだが、打者のサイン見落としでマリーンズ側は窮地を脱した。
ここまでは両軍「いい中継投手」を繰り出し、イーグルス側は勝ち継投の駒を使い切ってマリーンズ側が若干有利に思えたのだが、2軍から上がってきた宋家豪が昨年のような状態に戻っていて、ハーマン、ブセニッツ、森原、松井と勝ち継投の4枚以外に、このピッチャーが加わったら分厚いことを感じさせた。打者側の外人枠を1枚切っても、この3人の外国人投手パワートリオを揃えたことは、最終盤を戦う上で非常に戦略的な入替だった。
そして残ったその1人の「外国人打者」1人にやられる日となってしまった。ジャバリ・ブラッシュ。俺が先週のマリンでの楽天戦でライトのポジションに入っていたブラッシュを「山のように動かない外野手」と揶揄したが、それにも理由があるようだ。なんでも石井一久GMを始めチームのバックアップがあるらしく、日本の猛烈な夏に体調を崩していたブラッシュに「ベストを求めない」姿勢で向き合い、彼の力を引き出しているそうだ。「そうか、あのファウルボールを全く追いかけない怠慢守備もその一環か…」と妙に合点がいった。運動量は全くないのに、決めるべきところは決めるストライカーのような、現役時代の武田修宏のような…チーム5得点すべてを自らのバットで叩き出した。逆転2ランがパ・リーグ5万号のおまけ付で、更にサヨナラ3ランでの5打点とは…恐れ入りました。
さあ、もう負けられなくなりました。則本、美馬から連勝を奪わないと。こちらの先発の顔ぶれを考えると、中継陣には3連投を強いる可能性もありますが…とにかく厳しい戦いが続きます。
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