大谷の活躍より「牽制死」の方が嬉しいパ・リーグファン

連日、エンゼルス大谷翔平の大活躍が報道されている。
先日の試合では、元ファイターズの同僚マーティンとの「対決」が話題となった(「対決」といっても、投手対打者ではなく、「投手対走者」だったけど)。リードを取る大谷に対してマーティンが牽制して、戻り切れずアウト。実は一度判定「アウト」もリクエストの結果判定が覆り「セーフ」となってプレー再開した後に、再度牽制を受け本当に刺されたのである!

マーティンといえば、NPB時代は走られ放題、「走者は気にしない」タイプだった。日本の走者たちが足でマーティンを攻略しようとして成功したこともあったし、マーティンの方はそういった結果を踏まえた後、走者を必要以上に気にせずに打者との勝負を優先していたようにも見えた(サファテも、まさにそう)。
大谷がマーティンの牽制に驚かされ、苦笑を浮かべたのも頷ける。NPBでの経験を活かし、成長したマーティンの姿が大谷の報道を通じて知れて、パ・リーグファンとしては嬉しい限りです。
大谷の凄さはアメリカでの方が「より凄く」感じられていると思う。日本時代はあれだけの数値を残しながらも、「投手に専念した方がいい」という声が後をたたなかった。私個人は「いや、むしろ打者大谷の方が魅力的。専念するなら打者」派だったので、アメリカの方が評価が高いと感じている。なぜか?

「スタットキャスト」の存在。打球速度が1打席1打席つまびらかにされて、翔平の打球の速さが数値で知られた。また3塁打を放てば、秒速何秒で走るスプリングスピードまで公開される。日本時代も1塁への到達スピードが荻野貴司より速いことを、このブログでネタにしたことがある。右打者の方が圧倒的に不利なのは百も承知だが、そのハンディをものともせず、ルーキーイヤーの頃の荻野は相当早かったと思う。(2010年の頃の到達スピードは判らないが)ケガをしてからセーブするようになって、この数値が落ちたんじゃないかと推測している。なので、この数値を知った時、翔平のアメージングぶりと荻野の数値が翔平より劣っていることにダブルでショックを受けた。
果たして全力疾走を続けながら二刀流を完遂することは出来るのか?確か足首やって戦列離れてましたよね。今後もそこに危険はつきまとう。

近年日本もこういったデータ(トラックマンでしたっけ?)を取り入れ始めた。MLBのスカウト陣は独自にデータを集めていると思うだけど、スピードガンは携行できても、さすがに打球速度やスプリントスピードを測る道具は持ち込めないと思う。また「商売敵」のMLB球団に対して、NPB球団側が詳細なデータを受け渡すとも思えない。なので大谷翔平の投手評価が先行した結果、打撃でのアメージングぶりに驚きを与えているんじゃないだろうか?

COMMENTS

コメントはまだありません。

FacebookでシェアTwitterでシェアTumblrでシェア