涌井対岸の新旧元ライオンズエース同士の投げ合い。
涌井は1~3回まで無失点に抑えていたけど、明らかに自分の思うようなところにボールが行っていない印象。前回登板で「のらりくらり」が奏功して、とにかく序盤は変化球中心でスピードは抑え目に…っていう意図が見えたけど、結局走者が貯まってくると真っすぐ押しでなんとか凌いでいる始末。これじゃ、「エイ、ヤー」だよ…。空振りが取れないことを問題視していたけど、結局変化球で空振りが取れるのって、根本に「真っすぐもある」って打者に思わせないと難しいんじゃないだろうか。甘いカウント球を狙っていく楽天打線に、涌井の前回登板をよく研究している跡が見れた。それでも4回の3失点しか相手に点をやらないのだから、さすがというか、なんというか…
4回の内田のホームランだけど、涌井対内田というと、昨年だったか、外の真っすぐとカット系の出し入れだけで手玉に取っていたことをこのブログでも書いた記憶があるんだけど、1打席目も2打席目も「外オンリー」で昨年までと同じ攻め方だった。ここに一抹の不安を感じていた。内田も少ない打席数ながら(ここまで)6本塁打をマークしている、長距離砲候補。1軍のピッチャーとの対戦数も増えている訳だし、この単純な外の出し入れだけで対処できるレベルはとうに過ぎているようにも感じた。結局今までは振らす事が出来ていた外の変化球を見極められた末にアウトサイドの甘めのカット系を思いっきり引っぱたかれ、レフトスタンドに叩きこまれた。3打席目にようやく1球インサイドを使っていたが、この「外中心」は田村主導のリードだったんだろうか?或いはデータとして、「それでいい」攻め方だったんだろうか?
マリーンズが最大のチャンスだったといえば初回。立ち上がりの岸は奨吾が一旦盗塁死でチェンジになったと思ったところから、リクエストで判定が覆り、ペースを乱した。「次の打者は…?」
ここのところ6番7番が「藤岡、大地」なのか、「大地、藤岡」なのか、何基準で選んでいるのか判らないが、ちょくちょく入れ替わっている。「あれ?大地って岸に抜群の強さを誇る打者じゃなかったっけ?(「打てそうな気しかしない」と豪語していた時期も…)」昨年まではそうだったんだけど、実は今年に限ると、この初回の時点までは、
大地 6-0
藤岡 6-4 1本塁打
で圧倒的に藤岡の方が結果を残していたんだよね。前回対戦では岸から決勝本塁打を叩きこんでいるし、なるほどその実績を買ったのか。ところが昨日はまったく真逆の結果に。藤岡はこの二死満塁のチャンスに、見逃しの三振。2回先頭の大地がツーベースを放つ。「これが逆になっていれば…」と思わずにいられない6番7番でした。藤岡は岸のチェンジアップを見事に拾っていたが、低目の真っすぐにはバットにもかすらないような感じで、やはりこのバットの軌道に問題があるように思える。
今回も岸の前に9三振を喫したが、うち4個は「見逃しの三振」。初回の藤岡を含め、岡2個に、田村1個。いずれも真っすぐに手が出ないといったカンジで、配球で裏をかかれたのかボールと思ったのか定かではないが、1番の岡が2個というのは問題だろう。岡の現在の打撃を見ていると、インサイドのベルトの高さから膝元の低目にかけては絶対に手が出ないような構え方をしている。外国人打者のようなウイークポイントだけど、同じような打ち方をしていた荻野がここをファールで逃げたり、うまく畳んで三遊間を抜ける当たりを打てるのは「リーチの差」にも感じた。つまり岡は腕が長すぎて、捌けないのだ。1番に置いておくには、どうにも適性が無いように感じるのだが、さて…。
結局、福浦のタイムリーによる1点だけ。「福浦安打製造所創業25年祭」はこの会社だけ盛り上がって、周りの会社は便乗商法を施すことも無く、ただただ黙って指をくわえて見ているだけでした、とさ。いや冗談抜きで、福浦が来期の必要戦力に思えてくるぐらいに「ヤバい」状況です、野手陣。
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