最終戦の見所は大まかに「ロッテ側はアジャの100打点達成なるか」「楽天側は則本のルーキーイヤーからの6年連続二桁勝利なるか」といったところ。共にタイトル争いでもなんでもない、個人的事情に関しての事にチーム全体が援護するという、可笑しな試合だった。自然に達成されれば、それは祝福したいですよ。でも、あからさまに数字を積み上げるためだけに、他の人に迷惑がかかるような行為はいただけないな。
その昔、ロッテで監督を務めたこともある金田正一は、現役時代「400」もの勝ち星を積み上げた。国鉄スワローズで353勝、ジャイアンツで47勝。国鉄時代は突出した実力で「天皇」と揶揄される位の地位にあった。実際4回まで若手投手が投げて勝っている展開だと、5回からカネヤンのお出まし。そうやって若い投手が伸びる芽を摘みながら、自らの白星を蓄えていったのだ。
今年、先発で調子が上がらず中継ぎに廻ったホークスの石川が、中継ぎ降格後、不思議と幸運が続き、彼に白星が飛び込んでくることが多くなり、あれよあれよという間に二桁の勝ち星を積み上げてしまった。チームメイトからはどうやら
白星泥棒
と呼ばれているらしい(笑)石川なんてカワイイもの。石川が白星泥棒なら、カネヤンは
白星大盗賊
何から何まで奪い去っていく。
昨日の則本は体調不良で先発回避したらしいが、4回1安打無失点と完璧な投球を披露していた古川からマウンドを奪い、
白星泥棒
と化した。
5回から3イニングパーフェクト…
あんた本当に体調不良なのか?という位の球速で、真っすぐ・変化球共に付け入る隙を与えない投球を見せた。
あわれロッテ打線は捕られ放題。さながら家の中のカギを開けっぱなしで出かけ、
泥棒さん、ウェルカム!
っていう状態で迎え入れてしまった。わけなく10勝到達。
思えば開幕戦では藤岡の活躍もあったりして、この則本を打ち込み、なんとか延長戦に持ち込んだんだよね。藤岡も一時「則本キラー」ぶりを見せていたと思うんだが、終盤はキリキリ舞いだった印象しかない。則本の方は前半見た限りでは「今年は二桁途切れるな」としか思えない状態だったが、夏場以降しっかり勝って二桁に乗せてくるところは「さすが」としか言いようがない。
そんなこんなで半年間の長丁場が終わり、チームは「最下位→5位」と一歩前進しました。その最下位との差はわずかに1ゲーム差でありましたが、借金も「33→22」と11も減りました。ちなみにボルシンガーの13勝2敗の貯金がちょうど「11」ですね。ボルシンガーがいなかったら…アレ?去年とあまり変わってない!?
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