復活を期す涌井と、マリーンズ戦初先発の新人・大竹が共に素晴らしいピッチングを展開し、息詰まる投手戦となった。
大竹という投手、初見なんだが、大したボールを持っている訳でもないのに自信に満ち溢れたマウンドさばきで、小憎たらしい。なんでも先頭打者の大学の先輩・奨吾を三振に切って取った時、チェンジアップのキレがいつも以上であることを感じたらしく、それで波に乗って行けたそうだ。2日連続マリン初見参の投手が相手だったが、一方は風に嫌われ、一方は風を味方につけたか…
均衡を破ったのはマリーンズ、大地の一振りだった。これも本人が「風」と謙遜する本塁打だったが、ここ5試合で4本の本塁打は伊達じゃない。ミスター帳尻…失敬…ミスターセプテンバーを襲名しそうな勢いで、正しくマリーンズの看板選手の流れを汲んでいる選手です。
打ったボールはチェンジアップ…と本人は言っていたが、「大竹って左打者相手にもチェンジアップ放ってた?」っていう部分が気になり、1球速報で確認を取ってみると、打ったボールは
スライダー
になっていた(笑)。その前のボールがチェンジアップで、見返した限りでは、これが昨夜大竹が左打者に投じた「ただ1球」のチェンジアップだった。基本は右打者を打ち取るためのボールと認識した方がいい。球速が126キロと1球前のチェンジアップと同じスピードだったので、おそらく大地側にはその感覚が残っていたのだろう。ただ、左打者にそれ程投じていないボールゆえに前に1球チェンジアップを見せられると、そのボールを「捨て」そうなもんだけどなぁ…そんなことお構いなしでバットがスムーズに出る状態なのか、変なデータを頭の中に入れなくても相手に対処できるという自信の現れに感じた。
大地に先制本塁打を許した後の大竹の投球がこれまた見事。全く引きずっていない。とても育成上がりの新人には思えないが、層の厚いホークス投手陣にあって、武田・中田・石川を中継ぎに追いやってローテを守っている意味が判る、判りすぎる投球内容を見せた。「投球術」さえあればプロでやっていける好例。フォームはホークスOBでもある岡島に似ているかなぁ。タイプは全然違うけど。インステップなので、かなりクロスしてボールが入ってくる印象。
涌井も低めにボールを集めて丁寧に投げた。カーブ・チェンジアップといった遅球をふんだんに使い、真っすぐを見せ球に、緩急をうまく使った素晴らしい投球を見せてくれた。昨日の内容に関しては何も言うものはないでしょう。かなりイメージを裏切るような投球だったので、ホークス側がそれに戸惑った部分もあったのかもしれないが。
昨日は今宮にやられたね。清田のゲッツーの時は「年一」のプレーだったみたいだけど、まあ、いつも守備でやられているので、こっちも何の驚きもなくなってきている(笑)
ホークス12Rは、これで2勝2敗。この数字が今年のパ・リーグの行方に響く!
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