mansengo昨日はマリーンズの試合が無かったので、ライオンズ対ホークスの天王山第2Rの終盤を視聴。「これぞまさに天王山」という見ごたえのある試合だった。千賀はマリーンズ戦でのノーヒット・ノーランから中5日。最近の野球では明らかに多い131球投げぬいた後の、最近の野球では明らかに間隔の短い中5日。7回裏、源田のツーベースを皮切りに、森に四球を与え、無死1，2塁としたところで、4番のおかわりをショートゴロに打ち取り、1死2，3塁。ここから栗山、外崎を連続三振に切って取るのだが、この日最大のピンチを迎えても冷静なマウンドさばきを見せていたので「多分抑えるんじゃないか？」というものを感じた。栗山に対しては1-2と追い込んでから4球フォークを続けるのだが、3球見切られたりファウルされるも、4球目にはきっちり空振りが取れるコースに投げた。いや、前の3球だって、経験の浅いバッターだったらどこかで空振ってるようなボールだった。栗山の選球眼の良さと長い対戦経験があったからこそ3-2まで持ち込めた。それでも千賀のボールは更に上を行くのである。
するとライオンズは8回から好投…というより7回98球、8安打浴びながら0で凌いで「粘投」していた十亀を諦め、「困ったら平井」の平井を投入。残り10試合以上ある時点で今季74試合目の登板か…いや心配になってくる程の登板過多状態。この平井がいきなりグラシアルに先制弾を許した。1球目は外のスライダーでハーフスイングで空振りを奪っているのに、3球目は内側で勝負し、詰まらせることには成功しているのだが、若干コースが高かったこともあり、レフトスタンドに運ばれた。コース的に完全に詰まったかと思っていたのだが、スタンドに届いてしまう…ナイススイング＆ナイスパワー。この両方が揃ってないと、とてもスタンドに運べるようなボールじゃなかった。あらゆるボールに広角に対応するグラシアルの打撃、やはり凄い！
この一発を皮切りに、無死1，3塁と平井を攻め、松田が追い込まれてからもしぶとくセンターへ犠牲フライを打ち上げ追加点。千賀の出来から2点目は厳しいように映った。
しかし西武も粘る。8回裏に疲れが見え始める千賀から9番金子が値千金の四球で出塁すると、1番秋山が右中間突破のツーベースで1点返す。これは行けるかもしれない…と思うと9回表はホークスが無死1，3塁のチャンスを作る。今宮をマウンド上の平良がなんとか三振に取って1死。続く3番はグラシアルが退いていて、その打順に入っていた高田だったので「スクイズもあるぞ…」と思って見ていると2球目にやってきて、決めた。この3点目は大きかった。西武は無死1，3塁にされると「1点はしょうがない」という守備隊形は引いていた。「それはないだろ…」と思って見ていると、1塁走者の牧原がスチールを決めたため、前に出て来た。案外こういう「どうしても1点が欲しい」場面はあえて盗塁しない方が、相手が前に出てこないので有効なんじゃないかとも思う。もっともボビーあたりだと、最初はそういうふうな守備隊形を引いて、投手が投げると同時に野手を急に前進させたりしてくるフェイクを使ってたからなぁ…。
シーズン終盤に来て工藤監督の選手起用が悉く当たってる気もする。8回裏の守備にグラシアルを向かわせていたのに、代走の福田をレフトに入れた。これは単純に伝達ミスだったのか、グラシアルを一旦左翼席からの「コール＆レスポンス」に向かわせるためのスタンドプレーだったのか、どちらなんでしょう？さすがに福田を出した時に、グラシアルを引っ込める算段は出来ていたでしょうから…でも一歩間違えれば殊勲者に泥を塗るような危うさのある交代劇だった。結局その打順にセカンドの高田を入れた事によって3点目のスクイズ成功が産み出されるのだから、最高の結果になる。
グラシアルはホームランを打った後、お決まりの高谷KOパフォーマンスを見せていたが、この前高谷が珍しくホームランを打ってたら逆にグラシアルにパンチを浴びせてKOしていて笑った（三木がホームラン打っても三木は寿司握らないよね？）。5月には走者川島を置いてグラシアルがホームランを打った時にはグラシアルが謎に高谷スルー、その後続いてい帰ってきた川島が高谷にパンチを浴びせるといったこともあった。
ライオンズは9回裏に抑えの森から中村がソロ本塁打を放ち、更に走者1人を置き山川に本塁打が出ればサヨナラ…ということころまで追いすがったが、あと一歩及ばず、ホークスのマジック点灯を許してしまった。ホークスは暗黒街道をゆく日ハム・オリックス戦が5試合づつ、ライオンズは激しいCS争いを繰り広げているロッテ・楽天戦を5試合づつ残しているという状況。マリーンズがライオンズを討つと、必然的にホークスをアシストする状況になる。最終盤を迎えたパ・リーグ、果たして最終順位は…（全く読めない）。
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